設立趣意書

 昨今、シェアサイクル(コミュニティサイクル、レンタサイクル等)は日本に於いては、札幌、仙台、新潟、富山、金沢、東京、横浜、名古屋、大阪、岡山、広島、高松、松山、福岡、鹿児島等々日本各地で採り入れられておりますが、規模においては自転車数で、100~500台程度、運用期間も数か月~数年(3~5年)程度で、社会実験の域を出ておりません。
 一方、世界に目を向けてみますと、パリは24,000台、ロンドンは8,000台、ニューヨークは6,000台、モントリオールは6,000台、バルセロナは6,000台、台北は5,000台等々規模は日本の10倍以上の本格運営です。

 彼我の差を考えるに、欧米に於ける自転車に対する考え方に大きな違いがある様に思われます。
彼らは、自転車利用に明確な目的意識を持っています。

①環境問題 (交通渋滞、排気ガス抑制)
②エネルギー問題 (化石燃料の節約)
③健康問題 (医療費の節減)
④地域貢献 (街の活性化)

です。勿論、これ以外にもスポーツやレジャー、あるいは観光、街乗りに便利等、利点は沢山あります。

 日本に於いては、上記の様な目的意識は一般市民の中には未だ希薄なように感じられますが、遠からず日本でも必要になることは明白であります。
 では、自転車は都市の交通システムの中でどの様な役割を果たしているのか。
 都市交通システムには短距離鉄道(トラム)、地下鉄、路面電車、バス、タクシー等があります。これらは重要な公共交通システムですが、これらを補強するのが第3の公共交通システム、シェアサイクルであります。

 シェアサイクルは、これからの成熟した都市交通システムの中で、救世主的役割を果たすものと期待されるところであります。
 我々はこの素晴らしいシェアサイクルシステムを日本全国に持続的なシステムとして発展させるべく、ここに『一般社団法人 日本シェアサイクル協会』を設立して、種々の研究を進め、もって、我が国の都市交通システムの発展に寄与しようとするものであります。